こんにちは、事務員のいべです。
この記事本当は3月に書く予定だった・・・
忘れてた・・・
今回もまた、お薬と患者さんのお話です。今回は私と患者さんの話。
いきなりですが、「登録販売者」という資格をご存知でしょうか?近年、ドラッグストアだけでなく、スーパーやコンビニでも医薬品販売コーナーが増えて、需要が右肩あがりのこの資格。
平たくいうと、市販薬のプロです。薬剤師は医療用医薬品のプロですね。
登録販売者は、市販薬の9割を占める第2類医薬品、指定第2類医薬品、第3類医薬品の販売権を持っています。
さて、そんな登録販売者ですが、私も持っています。
ですが、薬剤師がいる薬局ではあまり出番がないんですよね。
せっかくお金かけて取得したんですけどね〜・・・
2024年から継続研修が義務化され、知識が薄れる、ということはないかな〜と思うのですが、なんか宝の持ち腐れ感。
と思っていたら、ある患者さんのご家族から問い合わせがありまして、「本来こういう仕事よね」と、登録販売者の仕事をやったなと、嬉しかった出来事がありました。
ある患者さんの奥様からです。仮にかずこさんとしましょう。
かずこさんはご主人の介護をされていて、あまり病院に行く時間はない様子。
そもそも病院行きたくはなさそう。
「この薬が欲しいのよね」と、とある動物性漢方薬を探して欲しいと頼まれました。
それがこちら。
なんじゃこりゃ。って思いますよね。私も思った笑
熊胆円と書いて、「ゆうたんえん」と読むそうです。
ニックネームみたいや。
熊の胆のうを原材料に使っている漢方胃腸薬だそうで、かずこさんにとってはよく効くのだそう。
だがしかし、少量しか入ってないのに高額で(調べたらこの1箱で8000円くらいする)、どこにも売ってなかったんですね。
ちょうどその時期熊被害がニュースで取り沙汰されていたので、「こんなに熊被害が出ているのに原料がないなんてね」なんて冗談も言っていた頃でした。
介護疲れもあってか、胃が痛くなって下痢もしてしまう時にこれを飲むと、スーッと痛みが和らぐそうで、どうしても欲しいと言われたんですが、いくら探しても見当たらず・・・
「代わりになるものがあればそれでもいいわよ」と言ってくれたので、薬剤師はからはガスター10や太田胃酸などの有名どころを提案してみたようですが、ご本人はあまり納得されず、熊胆円の成分から、近い効果が期待できそうな市販薬を探してみることに。
その前に、医師や薬剤師もそうですが、実は登録販売者も「問診」をするのです。
①痛みの種類はどんなですか?キリキリ痛みますか?グゥーっと締め付けるような鈍痛ですか?
②痛くなるのはどのあたりですか?胃の周辺?おへそのあたり?下腹部?など
③痛くなる前兆はありますか?また、痛くなると何が起きますか?冷や汗をかく、下痢をするなど
④これまでにお薬で副作用はありますか?アレルギーはありますか?
こんなことをお聞きします。
ドラッグストアで聞かれたことがある方もいるのではないでしょうか?
んで、かずこさんの訴えは「胃部周辺の鈍痛」でした。
シンプルに胃痛ではなかったことがわかり、下痢もあるとのことで、思い当たる薬を提案してみたわけですね。
ただ、私は登録販売者ですが、医者でも薬剤師でもないですし、かずこさんのからだに触れたわけでもないので、自分の持ってる知識と調べた結果と想像で、お薬を提案するしかないわけです。
「合わなかったらすぐにやめて、病院に行ってくださいね」と強調し、お薬を渡しましたが、とっても不安。
お薬を渡してすぐは「効いてなかったらどうしよう。服薬フォローするか?」とか考えてたんですけど、全く連絡なくて、私も忘れていたんです。
そして半年ぶりくらいでしょうか。
かずこさんから電話が来ました。
電話を取ったのは私だったのですが、忘れてたので、「以前お世話になってたかずこです」と言われても「???」ってなって、「ほら、胃の薬もらった私!」と言われて「んああああああああ!お久しぶりです!」っていうすんごい失礼なリアクションをしてしまいました笑
聞いたら「あの薬すごいよくて、私にすごい合うの。熊胆円より安いし、またもらえないかなと思って連絡しました」と、服用後も問題ないことを教えてくえました。
お声聞いた時は安心しましたし、「またお願い」と言われて嬉しかったですね。
時間に追われて生活していると、病院に行く時間ってないじゃないですか。
かなり待つ時もありますし。
そんな時に市販薬を使ってくれる方も多いと思います。
ですが、添付文書や外箱だけではわからないこともたくさんあります。
最近ではネットで調べて買われる方も多いですが、情報量が多くて自分じゃ決め切らないこともあります。
そんな時に登録販売者を頼って欲しいです。
登録販売者って意外と、「何か効く薬ない?」と聞かれて答えられる準備をしている人が多いです。
要は日々勉強している人が多いってことです。
私も自信を持って答えられるように、日々精進します。
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