薬局の仕事、正直地味ですよ。

こんにちは、事務員のいべです。

すっかり涼しくなりましたね。むしろ寒いです。


今日は『薬局の仕事にやりがいはあるのか?』について、触れたいと思います。


そもそもね、薬局で働く薬剤師や調剤事務員も医療従事者のくくりになるのですが、あんまり選択肢に出てこなくないですか?


『医療従事者といえば?』って聞かれたら、医者や看護師、医療事務とか介護職員とかが身近に多くてあがりやすいのかな〜と思うんですけど、どうです?


私の知り合いに薬剤師は1人もいません。薬局で働いてる人もいません。看護師はたくさんいます。医者もちらほらいます。


だから、薬局で働くようになるまで、薬局の仕事知らなかったし、意外とやること多いんだな〜と、働きながら感じています。


でもね、その多くは地味なんです。目にみえる成果はほとんどありません。


「え、じゃあ、なんでやってるの?」って、みてて思う時あります。


先日、南千住店からヘルプに来てくれた薬剤師に聞いてみたんです。

南千住店と違って、入谷店は患者宅に訪問してお薬お渡しするので、訪問がない日はひたすらずーっと監査(鑑査)なんです。黙々と、あまり喋らず、淡々と。


※監査(鑑査)とは、処方箋に基づいて調整された医薬品の分量や配合が正しいかどうかを確認する薬剤師の業務です。


「ずっとカンサばっかで飽きませんか?いつもみたいに患者さんと話さないですし」とききましたら、こう返ってきました。


「でも意外と単純作業好きなんですよ」


こういう人薬剤師向いてるんだろうな〜と思いましたね。笑


さらにいえば、薬局の仕事って、患者さんのからだに関わる重要な仕事といえど、医者や看護師みたいに患者さんに直接触れるわけではありません。

だから関わってる実感が湧きにくいのも事実です。


営業系やクリエティブ系のように、成果がわかりやすい仕事でもありません。

処方箋受け取って、カンサして、お薬渡して。その中のどこにやりがいがあるのか、、、


世の中に、1回で成果が出る仕事はほとんどないと思いますが、とりわけ医療業界は成果が出にくい、わかりにくいと思います。


おそらく、医療業界の仕事ではっきり成果が感じられるのは、患者さんの病気が治った時か、患者さんが亡くなったときじゃないでしょうか。


それまでは正しいのかどうかわからない手探りの中で、医者や看護師や他の医療従事者とともに、患者さんをケアしていくしかありません。


よく求人サイトや、職紹介なんかで言われる

『患者さんから感謝された時に、やりがいを感じる』というのは、数週間、数ヶ月単位の話ではないと思います。1年以上かかるんじゃないかな、、、


では薬局で働く人たちは、その間、どのようにやりがいを見出しているのか。


あくまでもスミダ薬局の例ですが、

「前回来た時よりも顔色が良くなってる」とか

「歩くのつらそうだったのに今日杖ついてない!」とか

「あのお薬効いたんだ、よかった」とか

前回や今までのことをきちんと記録し、患者さんの様子を覚えていて、比較して、よくなった、悪くなった、変わらない、どうしたらいいか、と、目の前の患者さんを都度考えていることに、やりがいを感じているのではないでしょうか。


訪問時の話でいえば

「立てるようになった」

「歩けるようになった」

「一人でトイレに行けるようになった」

「食べれるようになった」

「笑ってくれるようになった」


ほんの些細な、「人として、今まで当たり前だった基本的な生活ができるようになった」

この、本当に小さな、小さな積み重ねが、私たちのやりがいに繋がっている。そう感じます。

あと、「変わらない」=「悪くなってはない」という捉え方も重要です。


だからすぐに成果を感じたい人には我慢が必要な仕事かもしれませんね。笑


スミダ薬局のスタッフは「小さな喜びを積み重ねる天才」だと、一緒に働いていて思います。

名も無き仕事、地味な仕事を積み重ねて、自分のものにするのが得意なんでしょうね〜。

すごいことだと思います。


書いてて思ったんですけど、私も単純作業好きなんでしょうね。

じゃなきゃ続いてないな、この仕事。笑