いつもブログを見てくださりありがとうございます。
事務員のいべです。
暑さ増し増しで40度近い日が続いてますね。
薬局周辺では救急車のサイレンが鳴りやみません。
熱中症かな…
この炎天下の中、自転車で患者宅へ向かう医療従事者も多いと思います。
「大丈夫かな」と心配することしかできませんが、暑さ対策、脱水対策、徹底していきましょう。
今回は医療系漫画のお話しです。
薬剤師だと『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』が有名ですね。
私も読みました。
在宅医療専門薬局の話もありました。
でもあんまり記憶に残らず…
私が読んだ医療系漫画で、「共感した」というか、「考え深い」というか、とにかく記憶に残ったお話しを紹介しますね。
それがこの漫画↓
『19番目のカルテ』という総合診療科医師が主人公の漫画です。
ご存知ですか?あまりメディアには出ていない印象ですが…
この6巻に出てくる『第25話 発見は”住処”に在り』という話。
「住処」ということで、「訪問診療」がテーマです。
患者さんは80歳の男性。
重度の腰部脊柱管狭窄症、両側変形性膝関節症、それによる腰痛・臀部痛・下肢痛で歩行困難になりました。
よく見る症例かもしれません。
初診で血糖値を測ると230。
めっちゃ高いですね。
既往に糖尿病はないみたい…
足のしびれもあり、糖尿病性末しょう神経障害を併発している可能性がありました。
顔には複数のアザ…足がしびれて転んでいるのか…
2回目の訪問で血糖値220。
「なぜこんなに血糖値が高いのか」
顔のアザも増えてる…足がしびれてまた転んじゃったのかな…
転倒はさまざまなリスクを負いますよね。怖いです。
医師は「もしかしてなにかを見落としている…?」「食事内容についてもっと切り込んでもいいだろうか…」と思いながら部屋を観察していました。
そこで「あるもの」を見つけます。
ゴミ箱に結構な量のチョコやスナック菓子の袋…
これは…と思っていたら、お孫さんたちが元気に訪ねてきて、「また買ってきたよ!じーちゃんの好きなやつ!」と、袋いっぱいのお菓子を笑顔で男性に渡すのです。
医師は「そういうことか!」と男性を見つめ、男性は思いっきり医師から目をそらします。
すると、ご家族がこう言いました。
「隠していたわけではないのですが…おじいちゃん、ずっと家から出られないので、子供たちが買ってきてくれたお菓子を一緒に食べるのが唯一の楽しみで…無理にやめさせたら子供たちもおじいちゃんも悲しむと思ったらつらくて…おじいちゃんも同じように思って、ヘタに断れないんだと思います…」
ご家族の気持ちはよくわかります。
制限をかけ、いろんな我慢をして、憔悴していく人をみるのはこちらもつらい。
医師は「原因はよくわかった。はてさてどうしたものか…」と考えます。
ここであなたに考えていただきましょう。
医師はどうしたと思いますか?
考えて頂きたいのは、「自分が医者だったらどうする?」ではなく「自分だったらどうする?」ということです。
ヒント。「やめましょう」「だめですよ」は一言も言っていません。
あなただったらどうしますか?
たくさんの制限がかかった患者さん、残りの時間、どんなふうに過ごしてほしいか…
あるいは、この人に私ができることは何だろう…考えてみてください。
答えが知りたい方は読んでみることをお勧めします。
私は「こんな医者に診てもらいたい」と、それだけを思いました。
「より良い」とは、人によって異なると思います。
難しいですよね。
この人には「いい」と思ってもらえたのに、この人は違ったみたいと、悩むことは尽きませんね。
それでも「私の為に考えてくれたんだな」って、感じてもらえるような人でありたいと、この漫画を見てて思います。
長くなりましたが今回は以上です。
いべ
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